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シロギスの観察 【2008/12/05UP】

※ここに記載した内容はあくまでも「シロギス好きおやじ」が興味本位で綴った
個人的なものでありますので、その点をご理解の上お読みください。


私が釣行している、茅ヶ崎〜柳島海岸のシロギスは秋口のピンギス爆釣期を過ぎ釣果が落ちてくる年末になると、毎年のようにサビキ感が悪くなりアタリがあっても針掛かりしなかったり、掛かってもナモトでポロリと落ちてしまう…そんな状況になってしまいます。
そんな状況であるため、サイズは小さめですが口先意外にはほとんど傷の無い、水槽飼育にはもってこいのキスを手に入れる事が出来ます。



シロギス



昨年(2007/12)から店のカウンターの上で小さな水槽に飼育していたピンギスは、一緒に入れていた謎の幼魚がなんと『ボラ』の子で、数ヶ月の間に大きさもピンギスに追いついてしまい、成長したどん欲な『ボラ』は、キスの頭やヒレをつつき始め、弱ったキスは夏前にとうとう死んでしまいました。

しばらくは、ヤドカリを飼って、店を訪れるちびっ子達にも喜んでもらっていたのですが、『キスはどうしたの?』と訪ねられることも多く、今年も水温が下がってき今月より、ピンギスの飼育を再開しました。(2008/12/02)


■ ピンギスの餌
しらす
相模湾の名産の一つに『生しらす』があります。『生しらす』はマイワシ、シコイワシ(カタクチイワシ)が主ですが、時にはウルメイワシや、キスの子なども入っています。マイワシの幼魚を『真しらす』シコイワシの幼魚を『カタクチしらす』と呼んで分けることもあり、少し育って腹に色が付き始めてくると、『アマジロ』とか『アカッパラ』などと呼ぶようになり、『生しらす』としての価値はほとんど無くなってしまいます。市場でも透き通ったような『生しらす』が、100グラムあたり250円前後で流通していても『アマジロ』だと30〜50円程度になってしまいます。最近では、『食べるカルシウム』とか『骨ごと小魚』とか名前はちょっとあやふやなのですが、大変美味しく加工されおつまみのようなのも売られています。 釣りをしていると波打ち際にいっぱいあがってくることも良くあります。






■『生しらす』を入れると、パニックのようにキスが反応します。
視覚的ではなく、あくまで臭いでの反応のようで、生の『桜海老』を入れてやった時は更に反応が大きく感じました。『桜海老』もよく食うのですが、殻が気になるのか少し食べて満足するのか、餌の量的には『生しらす』の方が腹一杯食べるようです。
反応は『海老』の臭いで、食感は『生しらす』が良いような感じです。

底にいるヒラメの子も目をきょろきょろさせながらシラスの動きを見ています。ソゲ以上のヒラメの食い方とは比較していませんが
ヒラメの子の場合、餌までの射程距離があるようで、体調の2倍くらいまでの距離に近づくと、上にある餌に対しては体をそそり上げ、下に落ちた餌には体をよじるかの様に飛びかかって丸飲みにします。



■シロギスは、自分の目線より上にある餌に飛びつくことは、少ないようで目の高さぐらいの餌に良く反応しています。よほど空腹の場合は上から落ちてくる餌にも反応し吸い込むように『生しらす』を食っていますが、底に落ちた餌を食う場合は、一つ一つ吟味して食っているようにみえます。

我々人間が見れば同じ『生しらす』に見えても、不思議なことに、見向きしないシラスは、他のピンギスも見向きしないのです。結果、最後まで水槽内に残ってしまうのです。
『生しらす』の形なのか、大きさ、それともシラスの種類が違うのか… 何の基準で餌を食っているのか大変興味があるところです。




■ちびっ子ヒラメは食欲旺盛で、腹八分目どころか、『食えるだけ食ってしまおう!』と至ってどん欲。シラスをくわえたまま、飲み込めずしばらくこんな感じで苦しんで(?)いました。そればかりか次にもまだ狙っているのか、餌をキョロキョロと目で追っていました。




しらす漁と釣果
湘南茅ヶ崎の朝は、生シラス船がナモトまで接岸し網を掛けてしまうことが少なくありません。
漁師さんに確認はしていないのですが平均して西浜海岸での『生しらす』は、南西からの潮が入ってくる日に漁が多いような気がします。腹をあけるとシラスがいっぱい詰まっていることを確認された方も多いと思いますが、シラスの漁獲量の多い日には網からこぼれたシラスでキスのお腹はいっぱいになってしまい、釣果に影響が出るのかもしれません。逆に、海中にこぼれ落ちたシラスを食べ足らず、コマセの役割のシラスの臭いで警戒心が低くなり、キスが釣り餌に反応しやすくなり、活性があがるという考え方も出来ますが…
???


■ 動画は、左インデックスよりお進み下さい

 ※ここに記載した内容はあくまでも「シロギス好きなおやじ」が興味本位で綴った個人的考察であります。